現在の立場で圧倒的有利な要素
偶然の産物か、はたまた普遍的要素か。発声が体内で行われる以上、実験される発声方法の身体的動きを、視覚的な筋肉運動を通して確認することはほぼできない。ということはそれを「正しい」とするためには、確率論に基づく必要がある。なんてことを考えてみたりする。
「自分ができた」は、それほど確定的要素ではない
教則本などでよく感じるのですが、「それを正しいとするためのサンプル母数ってどのくらいなんだろう」という点です。一人だけでなんとなく見つけた「これで、歌える!」という方法は、すぐに歌えなくなったり、高い音・低い音に対応しなかったり、速度に対応しなかったりすることが多いと感じますが、それでも方法論を見つけたときに真理を手にしたような錯覚を起こすものです。
そこをぐっと抑えて「本当にそうか?」という問いかけを、自分で自分に投げかけられることが重要なのではないかと思います。
方法論を確定していくまでの手順
まずは課題設定です。「歌えない」ところに焦点をあてます。次に自分でいろいろ試します。当然やってみてまったく効果のないものもありますが、とりあえずやってみる。まあ5%使える要素が見つかれば御の字です。次は異なる曲調で対応できるかどうかのサンプル取りです。高い曲・低い曲・速い曲・遅い曲、少なくともこの4パターンの曲調で試し、見つかった要素がすべてに対応できるかどうかの確認です。ここでもかなりの要素が振り落とされます。で、この3段階を潜り抜けた要素が候補として残ります。で、残るサンプル取りは「体型差と老若男女の差」に対するものとなります。
さあ、試してみよう
ということで候補に残った要素を、担当生徒にやってもらいます。ここでやってもらうのは、「きちんと私のことを理解して、快く試してくれる生徒」です。やり方としては、考え方をイチから説明して、やり方とその効果を説明します。効果に関してはとにかく細かく。声が「太くなる」「前に出る」「息が切れない」「言語が聞こえやすくなる」などなど、とにかく「これをやったらこうなる……、ハズ」という説明は欠かせません。その上で、「もしかしたら効果がないかもしれない、出なかったら次を考える」ということも伝えます。
こんな風に「よーし今日はモルモット、お願いね^^」といった感じで、最終サンプルを集めていくのですが、みなさんが快く実験に付き合ってくれたからこそ今の考え方、やり方が構築されてきたのは間違いありません。一人で研究することでは得られない重厚なバックボーンとなりますので、心より感謝するところです。まあ、当然モルモット0号は私自身の肉体でして、本物のモルモットであれば完全に投与のオーバードゥズでいっちゃっているところでしょう。それでも課題が残っている間は、私の喉が完全にイカれるまで、実験は続きます。お付き合いのほど、みんな、よろしくお願いいたしますね^^。

