歌唱論【呼吸の章】
2.呼吸を司る身体機能に、どのような特徴があるのか
外肋間筋・横隔膜、ともに随意筋である。
呼吸が無意識に、自動的に行われているといっても、どちらも意図的に動かせる筋肉である。とはいっても、それぞれの筋肉だけを動かす、というイメージは持ちづらい。そこで外部から視覚的に判断しやすい現象で確認することになる。
外肋骨筋を動かして息を吸う → 胸が膨らむ → 胸式呼吸
横隔膜を動かして息を吸う →→ 腹が膨らむ → 腹式呼吸
胸式呼吸は胸部の空間が広がり、その空間に肺が広がって空気を取り込むので、わかりやすいのだが、腹式呼吸は横隔膜が下に広がって胸部の空間を広げ、その空間に息を取り込む。横隔膜が下に広がったので、その分の体積が、腹部で押し出されるという構造であり、
腹部に空気が取り込まれているわけではない。
生命維持のための呼吸機能としてはどちらでもかまわないのだが、これらを踏まえて、歌唱に適する呼吸法を検証する必要がある。



