特に男性のハイの音は感じるほどキンキン声ではない
高い声に対する認識ですが、やっぱり勘違いが含まれます。
印象としてキンキンする感じが残りやすいのはなぜだろね?
ボーカロイドの歌い手さんで考えるとわかりやすいのですが、とにかく高い声が出るともてはやされます。それはそれで問題ない。「あんな感じで歌いたい!」と思う若人がたくさん出てくるのもよくわかる。しかしながらほぼ100%「きぃーーー!!!」という声を出そうとします。……、これも良くわかってしまいます。私もそうだったので……。しかしながら、何とか「きぃーー!」という声で届いた高い声は、残念ながら
「使えません」
だって聞きづらいもの。高い声を出せる人を真似しているはずなのに、録音して聞いてみると全然ちがうんですもの。どこかで明らかに判断を間違えています。ここでまず「高い声用の出し方」というものに疑問符がつくわけです。
高い声を出せる歌手も、低い音域も歌っているよ、っと。
一般に、低音はチェスト・ボイス、高音はヘッド・ボイス、みたいなことを言われていますが、よく考えてみると、プロの方々が通常のメロディを歌う中で、高音と低音に声の差があるとは思えません(特殊な声を使用する場合は別です)。つまり少なくともポップスやロックを歌う際に「高音用・低音用」という使い分けはしていないと断言してもいいのではないかと思います。とすると、男性が高音を目指す場合、どのような声を目指すべきか、という点になりますが、それは
「低音から高音まで、同じ声。できるだけ太い声で高音まで出す」
というものがとりあえず正しいのではないかと思います。ということで試行錯誤をした上で太いまま高音を出せるようになったオーナーちゃんですが、面白い現象が起きます。生徒と「愛を取り戻せ!」をカラオケで歌ったときの話ですが、「you are shock!!!」と私が歌った印象と、「愛で空が落ちてくるぅぅぅ」と歌った生徒の声の印象が、逆転します。
「あれ?、”you are shock!!!”のほうが低くね?」みたいに。
ということで、太い声で高い音域が歌えればコントロールは後からできますので、安心して「太くて高い」声を目指していいと思います。