ほんまもんの向こうの方(女性)が通ってました
受付の時の名前をみて「あれ?」と思ったのですが、生粋のアメリカ人女性でした。
日本文化の伝播も、なかなかのもんだ
結構しぶい州の出身の方で、英語の教師として来日していました。とても明るくテキパキとした方で、なんでも住んでいたところではあまり日本文化に触れる機会はなかったのですが、友人で一人日本好きがいて、来日もその影響だとか。ところで「なんで教室にきたの?」とたずねたら、日本の歌を日本語できちんと歌いたいとのこと。そんなことでレッスンが始まりました。
オペラの歌い方では対応できない中低音のポップス。そして発音の壁。
かなり長いことオペラをやっていたようで、当時流行っていた「ありのままで」の英語版なんてお手の物。しかしながら歌おうとするのは日本語。そんなわけで
1.歌い方での対応
2.発音
という二つの特徴的な壁が出てきます。さて、ここでは音域に対する発声の対応ではなく、言語的な発音に絞って書いてみたいと思います。
日本人としてはなかなか難しい、リズムある言葉の作り方はかなり良いです。なんにせよそもそも英語そのものは言語にアクセントがありますから、音楽的なリズムに合わせて歌うことはけっこう大丈夫です。
しかし、どうしても英語としての癖が出る。それは子音と母音の乖離です。たとえば「乾いた」というフレーズが「くゎわいつぁ」になってしまいます。この癖を直すのに結構苦労していたみたいです。まあそんなこんなで母国語の差が、発音・発声にどうかかわるかがわかって面白かったのですが、互いに一応二ヶ国語ができますので、英語・日本語ちゃんぽんレッスンとなりました。
そんなことよりも「これ、歌いたいデース!」と持ってきた曲がすべてアニソンだったので、
「うーん、サブカルの伝播速度とは、かくもすさまじいものか……」
としみじみ感心したものでございます。