歌の教則本はやっぱり前提が違う

図書館で、追加で6冊ばかり読んでみた

 
いろいろな視点でいろいろな人が書いていた。しかし、「やはり前提が違う」と感じます。
 
 

内容は、まあ、いろいろあるね

 
クラシックをベースにボイストレーナーをやっている方、ポップスロックからスタートしている方など、教えている方はいろいろいらっしゃいますが、基本として「自らの音楽性が高い」という自負が根底にあります。そしてそれは生徒もしかり。有名な某なにがしかを教えたとか、有名なボイストレーナーについたとか、そういうオーソリゼーションがなされています。まあ、新規の生徒獲得のためにはかなり有用な実績です。まぁ、うらやましい。しかしながらここから次の2点が考えられます。それは
 

1.ご自身がきちんとプロとして歌える

2.集ってくる生徒もプロ志望である可能性が高い。

 
の2点であり、そしてそれは
 

「先生も生徒も、どちらも元々

かなり”声がでる”という状態からのスタートした方である」

 
ということを予測させます。うん、明確には書いてありませんが、読んでいればそれは感じ取れます。そしてそれは次のことを意味します。
 

「まったく声が出ない人の状態がわからない」

 
ということです。内容の良し悪しはおいておいて、それぞれの教則本は結構「最初からある程度声が出る人」には有効なものなのではないかと思います。しかしながら世の中の9割強の人たちは(適当な実感値です)、
 

「どうやったら歌としての声が出るのか?」そして

「どうやったら、歌いながら言葉をはっきりさせられるか?」

 
という点が知りたいのです。
正直、教則本を見る以前の問題です。私が散々悩んだのもこの点です。私なんて、「どこに響かせるか?」なんて考える以前に「え、響くの?」という感想からスタートなのです。そこができなければまったく次に進めません。で、この点が、すべての教則本にごっそり、ない。もともと声が出る人は、生まれながらになんとなく体得していますので、「わからない」のです。
 
まあそんなこんなでいろんな音楽用語の知識は増えたわけですが、私が作るべきものは、
 

「教則本を読んで練習すれば効果が出る最低限の

 ちょーーーーー基本的発声・発音方法の解明及び習得方法」

 
ということを再確認しました。つまり
 

すぐに上手くなるためのノウハウではなく、上手く歌おうとする前に必要な土台

 
ということになります。これはびっくりするほどシンプルな要素がほとんどです。単に変に思い込んでいるだけ。シンプルゆえに間違った思い込みがいつまでも邪魔します。正直この点だけを、本などにして売ったら「ふざけんなよ!」的シンプルなものになります。だから気が引けますねぇ、この点だけで作るの。一方で気づけなければ、たぶん一生気がつけない。さてさて思案のしどころ、といったところです。