いい曲ってどんな曲?

人によって違う。なのでここで、私が思う形をひとつ。

 
音楽に対する感じ方は人それぞれ。そして、それぞれの人の中には、好きな音楽の傾向というものが少なからずあるでしょう。一方できちんとそれを説明できる人はこれまた少ないのです。ここで己の嗜好すら、無味乾燥に論理化して分解する、そんなオーナーちゃんの判断を書いてみたいと思います。
 

曲は総体として捉えたい。

 
一番最初に押さえたいのは、「その曲が何を表現したいのか?」がわかる、ということです。例えば夏の曲なら「ウキウキした感じ」とか「暑さ」とか「いけない恋」とか、いろいろと設定できますね。まあどんなことでもいいのですが、きちんと意思をもってはっきりしたイメージがわかるということです。
 
次にメロディです。設定されたイメージに対して、どういうアプローチのメロディか、覚えやすいか、歌いやすいか、などなどですね。当然音の変化のもつイメージと全体のイメージが一致しているとなお良いと思います。
 
次に曲のアレンジです。Aメロ、Bメロ等々、まとまったメロディの並べ方、その変化のさせ方、使う楽器の選択、それぞれの音の作り方など、それらを上手に組み合わせて、最後まで聞けるかどうか、がポイントです。ここで大事なのは「やり過ぎない」ことだと思います。アレンジの手法をあれもこれも詰め込むと変化が多すぎて、聴いていて疲れます。
 
次に歌詞の内容です。正直あまり考えない人もけっこう多いのです。前の3項目さえ気持ちよく聞ければいい、と思ってしまう人もいます。しかし、聞くだけではなく、せっかく歌うのなら、きちんと歌詞を理解したいものです。理解できないものはなかなか歌う気になりません。今まで一度、「ちょっと歌おうか」と思ってカラオケで歌い出した後、1番が終わる頃には「歌詞の内容があまりに恥ずかしすぎてリタイア」という経験があります。
 
次に歌声と歌いまわし。「曲調に合う声の感じ」って、どうしてもありますね。こればっかりは先天的な個人差がありますので、いかんともしがたいところではありますが、ここは歌いまわしでカバーしたいところです。これらの点を総合して、全体のイメージが一体感をもってできている曲が「いい曲だ」と私は思う次第です。
 

「いい曲」だと思うとき、必ずしも「技術的にうまい歌」ではないことがある。

 
また売れた曲でも、「いい曲」とも限らない。
うーん、書きづらい。固有名詞を出すとろくなことにならない気がするので、説明しずらい。でも後半の「売れた曲が必ずしもいい曲とは限らない」と台詞は、TV番組でさだまさしさんが言っていた言葉です。本人の意思とは別に、なんとなく作った「関白宣言」が予想を裏切って売れてしまったことにたいしてのコメントでした。
 

他にどんな視点があるでしょう?

 
「いい曲」を判断する基準を他にどう置けるでしょうか。例えば、雰囲気を出すことを最大目的にしたものや、時代を切り取ったものや、文化的なジャンルを表現したものや、色々できるでしょう。なんにせよ、自分の感性をきちんと整理して理解することが肝心です。そうすることで歌うときや楽器を演奏するとき、またまた曲を作るときなどに役に立つのではないかと思います。