解説 業界用語1

2があるかどうかは定かではない

 
言葉をひっくり返して使う業界用語のことを以前に書きましたが、今回は数字に絞って書いてみます。
 
 

音楽用語が影響しているようです

 
さてさて毎度おなじみのプロベーシスト、ギタロー氏との会話からですが、業界用語で数字を表す時に、音階を使用することが慣例になっているとのことです。
1がCで、そこから2=D、3=E、4=F、5=G、6=A、7=Bとなっているそうです。日本だとC=”ド”で、ここがスタートという感覚ですが、何ででしょうね? 英語でもドイツ語でもAは”ラ”でスタートが違うのですが。まあいいや。そしてこのアルファベットをドイツ語で呼びます。
 
C=ツェー D=デー E=エー F=エフ G=ゲー A=アー B=ベー
 
です。「ツェーまん」と言ったら「1万円」ということですね。「円」という単位を省略するところも気配りのようです。ここからちょっと疑問。ドイツ語を使用して楽譜を読むのは基本クラシックの世界です。クラシックなんぞどこ吹く風のロック業界で、何でドイツ語読みなのか? という点です。するとギタロー氏
 
「うーん、よく分からないがプロの世界だとこれぐらいは当たり前に知っている」
 
とのこと。どうやらこの言葉遣いの使い始めはジャズ系の人たちだったようで、そこから流れてきたようです。語感もちょっと一般的でないので暗号っぽく使えるのがいいそうで。なるほどね、っと。ちなみに8は「オクターブ」で9は9thの「ナイン」だそうです。この二つは結構間違って使用されることがあるみたいですね。で、「10は?」という問いに対してギタロー氏、
 
「そんなおいしい仕事したことが無いので、使ったことがない」
 
との返答でした。うーんリアル。
 
最後にオーナーちゃん個人の感想ですが、”シ”に相当するアルファベット表記ですが、英語だとBなんですが、ドイツ語だとH(ハー)になります。ドイツ語でB(ベー)はシ♭(英語だとB flat)に相当します。この英語とドイツ語がごちゃ混ぜになっちゃっているところが、なんだかロックっぽくって面白いですねぇ。
 
以上。