人も、いろいろ考えてます。
奥様方から家庭・仕事の不平不満をお伺いすることは良くありますが、若者の悩み相談も一種の役割だ、と考えます。「先生」というカテゴリーはけっこう広い。
歌の練習は気分が大事
バイトや学校でのお悩みがあって、なかなか歌の練習に集中できない。人間そんなもの。するとそのガス抜きをする必要があるわけです。中学生・高校生は学校のお悩みが多い。特に同級生や先輩へのものですね。大学生・社会人になると上司への愚痴どうしても多くなります。そしてその先輩とオーナーちゃんは同年代。話を聞いているとなんとも悲しくなる次第です。
年とともに、人間、自分の価値観にしがみつきます
オーナーちゃん、2年間のアメリカでの海外生活が影響してか「先輩・後輩」という習慣が大嫌いです。学生時代、「たった1年・2年先に生まれたのがそんなに偉いのかよ」とずっと思っていました。
同じように「大人だから、子供だから」という押し付けも大嫌い。「大人だから偉い」という思い込みもちゃんちゃらおかしい。だって駄目な大人なんて、掃いて捨てるほどいるわけですから。
これまた派生して「上司・部下」ということで、強力な主従関係を押し付ける、という習慣も嫌いです。……、うーん、師弟関係が主の音楽業界では絶対生きていけない気がする……。
それどころか「自分は社会不適合者なんじゃね?」とも思ったりするわけですが、普通の会社で、上記とは異なる価値観で働いて、それなりに実績を上げて結構、出世したから、現在の社会においても別のやり方でも生きていけるということを感じているわけです。
ま、それはおいておいて、世のおじさんは、若者に対する対応があまりにステレオタイプなので、若者はがっかりするわけなのです。「俺の言うことを聞いておけばいい」「おれはこうしてきたから、正しい」「お前が好きなものなど、ぜんぜんだめだね」みたいな。
若者の成長と、己を超えていくことを喜びと感じられなければ、部下・弟子を持つ資格はない。
よくいますよね。いつまでたっても「自分が上でなければならない」と思い込む大人が。いいじゃないか、弟子・部下が自分より能力が上がっても。己の庇護下から離れて自分の足で自分の人生を歩めるようになったら、それこそ教育の完成です。
それでも「今までありがとうございました」と言ってもらえ、その後も関係が続いていく、これが実現できるのは人間の徳というものではないでしょうか。与えるのはあくまで能力がメインです。人としての徳は、教えるものではなく伝わるものなのではないでしょうか。
これを「師匠!」「この馬鹿弟子が!!」というスタイルしかないのが日本の教育システムの問題だと思います。いや師弟関係を否定しているのではありません。その関係を別の方法でも構築できるのではないか? という問題提起です。これだけ価値観が多様化している現在、形式ではなく、本質・目的をより鮮明にしていく必要があると思うわけです。
あ、
音楽と関係ないや……