JEFFERSON AIRPLANEではありませんよ。
100本目のコラムです。そこで個人的にでも素敵だ、と思うバンドを挙げてみたいと思います。
出ているアルバムは1枚だけ
こういうバンド・アルバムを知ることができたのは、やはり先輩後輩のつながりの中からです。「これ、すごくいいよ」といわれて買いましたが、すごいことに30年たっても色あせません。そもそもプロデューサーのプロジェクト的なバンドだったようで、曲構成や音色の作りなど本当にすばらしいと思います。まあ、ハードではないロック自体をお好きでない方にはピンと来ないかもしれませんが、独断であげてみようと書いてみました。
アルバム自体の曲順にもこだわりがある
買ったものはCDでしたが、最初はレコードを借りて聞きました。まずここにポイントがあると思います。さてレコードを知らない方もそろそろ多いかと思いますので説明です。レコードとは、円盤型の薄い板に裏表に凹凸を刻み込んで音声を記録する媒体です。ありていに言えば、ピザの具の乗った面と、さらにテーブルに接触している面の両面にそれぞれ音が記録されているという感じです。それぞれをA面B面といいますが、半分までいくと円盤を「ひっくり返す」という作業が必要となります。このように、物理的にアルバムの半分で音が途切れる要素が存在するわけです。そこで曲の並びはA面B面で始まりと終わりが1度ずつ生じることとなります。
そんなわけで昔のアーティストは、A面のオープニング曲は何か、後半のオープニング曲は何か? それぞれのエンディングは? といった感じで流れをドラマティカルに並べる、逆にそれに対応する曲調はどうするか? といった細かい気配りが要求されていたのかも知れませんが、このアルバムにおいてはこの点が非常に繊細に感じられます。
表現と聞きやすさが両立している
洋楽ですので、基本、歌い方がきちんとエモーショナルに表現されていると思うのですが、これと聞いた時の音楽的聞きやすさが両立して存在しています。これは本当に難しい。聞きやすく歌おうとすると、表現がイマイチになりがち。表現しようとすると音楽的な聴きやすさ・気持ちよさが損なわれがち。そのバランスが絶妙だと思うわけです。
あ、個人の感想です。それでも聞いてもらって、何かの指標になればいいな、と思ってここに書いてみました。まあ、参考までに。