「音楽は感性のままにプレーするのが大事」と。
感性のみで歌い続けていた私はいふ。
「土台を知らなければ0点だ」と。
自己評価0点から努力研究を積み上げてきたオーナーちゃん。素人・へたくそが、プロの人と会話をするときに起こしやすい間違いを書いておきたいと思います。
プロの方や、それなりに音楽をやってきた方とお話をすると、だいたい上記のような結論に行き着きます。そしてそれは正しい。しかしこれを最終目標ではなく、手段として捉えると目も当てられない状態に陥ります。
そもそも出来ること・理解していることが違う。
結構陥りがちな思い込みですが、「プロは才能があるからプロになれた」と思っている人が多いのではないかと思います。これは歌に限らず当てはまります。「最初からできました」「全部自己流です」なんていう台詞、かっこいいじゃぁ、ありませんか。しかしながらよくよく話をしていくと「ん???それって結構地味なトレーニングじゃね?」とか、何気にきちんと師匠がいたりします。つまり、ある程度、「こっちが正しい方向です」というものを理解して、本人が自覚しているいないにかかわらず、そこに向かう努力をしている、ということだと思います。そこをすっ飛ばして、その土台の上にある芸術性の話を鵜呑みにすると、目を覆わんばかりの自己陶酔の歌や演奏をしてしまう結果になります。
プロの方・出来る方と会話をするときは「それってなんだろう?」を常に考えましょう。
よくいるタイプですが、権威のある人の言葉を鵜呑みにして「音楽って○○が大事だよね」とか言っちゃう人がいます。私のように嫌味な人間は、「ほう、それってどういうこと?」という質問攻めにします。するとたいがい言葉の無限ループで実体がないことが多いのです。まあその人を攻めるわけではないのですが、そのような地味な積み上げの実態がないことが「「神秘的で芸術的みたいですごいことをしている」という勘違いになりやすいのです。声の出し方もそうですが、魔法なんて……、ありません。物理的に不可能な声の出し方は、やはり無理なのです。最初からできる人はその感覚的な方法に頼ってもまあ大丈夫ですが、基本ができないなら物理的・肉体的・論理的に考えるべき、と私は主張したいです。それができた上で、次に芸術として昇華していけばいいのではないかと思います。